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特定非営利活動法人 山壮辿子盛(やまもりてんこもり)は、平成20年5月に設立しました。その二大事業の「自然の中の人間塾」「山森人」を通して、参加者や私たち自身の成長の記録、泣いたり笑ったりしたこと、じっくりと考えてみたことを、酋長の視点で書き記します。
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 ある保護者と話をしていて、このキャンプの目的が、保護者に十分認識されていないことがわかりました。
 アドベンチャー教育を行っていると、冒険体験そのものに目が行きがちになります。危なく辛い体験を乗り越えることによって、克己心が育ち、たくましく成長するものと単純に捕らえられがちです。
 確かに冒険体験にはそういう側面が多分にあります。ただしかし、それは1人で行う冒険体験でも、同じ効果は上がります。いえそれ以上に単独で行う方が、人に頼れない分、より効果が上がるでしょう。これを究極に行ったものが、武芸者の山篭りと言えます。

 冒険体験を仲間と協力して行う意味は、仲間を思いやること、仲間と協力して困難を越えることに、大きな意味があると思っています。
つまり個人の能力のみを向上させることを狙ったものでなく、人をも動かせる能力、個人の能力だけでは乗り越えられない問題を解決できる能力を、育てることに意味があります。
 他人は自分の思うように動かないものです。それは子供以上に、大人は知っているはず。社会人になってそれを思い知る人も多いですね。

 刻々と変わる状況を見極め、より安全な方向を探り、状況や感情によって変わる人の心と向き合いつつ、最もよいと思われる判断をし、行動をする。
 当然頭はフル回転をしている。頭を使いつつも、身体の方は肉体的困難に立ち向かわなければならない。こういう局面でこそ、人の実力は育つものだと思います。
自然相手の危ない体験や、人間関係はリセットが利きません。いつも真剣勝負だからです。真剣勝負は実力を培います。

 考えてみると時代が大きく動いた時代に、(例えば、明治維新の頃や、ごく最近の戦前戦後直後の頃)、日本の将来を決めるような仕事をしていた人、学問で大きな業績をあげていた人たちが、子供の頃塾通いばかりで外で遊ばなかったということは、寡聞にして知りません。
 むしろ子供の頃は、少し頭が鈍いと周りに見られていて、一部の部分で常人より光るものがあったものの、自分の興味に任せて遊び倒していたと言う話を良く聞きます。

 少年期は自分の面白いと思うことで思い切り遊ぶこと、そして仲間と関わること、多少危ない体験もして危険に対する嗅覚を身に付けること。これらを通して脳と身体を鍛えること。
 そうすることによって、人と関わる術を憶え、現実に対峙できる人間が育ちます。人生で出会うであろう困難に対して、きっとそれを乗り越えていくことでしょう。

これが、こどもアドベンチャーキャンプの目的だと考えています。


ハイロープ

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山壮辿子盛の責任者ですが、酋長です。
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